1. 4月の新設住宅着工、前年比0.3%増 分譲住宅の増加が寄与
国土交通省が5月31日発表した建築着工統計調査によると、4月の新設住宅着工戸数は前年同月比0.3%増の8万4,226戸だった。10カ月ぶりに前年実績を上回った。分譲住宅の着工数が伸びた。QUICKがまとめた市場予想の中心値は9.0%減だった。
4月の季節調整済みの年率換算値では前月比10.9%増だった。
分譲住宅は5.0%増の2万4,904戸だった。「各社の着工のタイミングが一致した」(国交省)といい、増加は一過性である可能性が高い。
半面、持ち家は1.9%減の2万3,289戸と3カ月連続で減少した。低金利状態が続いているものの、「住宅購入を急がない傾向が続いている」(国交省)。
貸家は2.1%減の3万5,447戸と11カ月連続で減少した。個人向けアパート融資が減少していることが響いた。
国交省は4月の動向をふまえ、「住宅着工は当面弱含みで推移する」と説明している。