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Channel: 【三州瓦】防災瓦の株式会社鶴弥
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重要伝統的建造物群保存地区ご紹介~高知県安芸市

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昨今、洋風住宅が増加したことにより、伝統的な和風住宅が減少してきております。
当社は、長年粘土瓦の製造・販売によって日本の住文化に携わって参りましたが、より多くの方々に和風住宅の良さを知っていただきたく、重要伝統的建造物群保存地区(※1)に指定されている、歴史的な集落や町並みをご紹介します。今回は、高知県安芸市をご紹介致します。

安芸市土居廓中(どいかちゅう)(重要伝統的建造物群保存地区)

保存地区は安芸平野のほぼ中央、安芸川の西岸に位置し、東西約410m、南北約360m、面積は約9.2ヘクタールの範囲です。土居廓中は、戦国期に築かれた安芸城を中心に、江戸時代、ここに大規模な屋敷を構えた土佐藩家老五藤家により形成された武家町です。
この武家地の町割や道路の形状には近世以降、大きな変化が認められず、土居廓中は近世の町割の骨格を現在に留めており、また江戸末期から昭和戦前期に建てられた主屋や土蔵、蚕室など伝統的な建造物が良好に残されています。
藩政期の武家地特有の歴史的風致を今日によく伝えている土居廓中の町並みは、我が国にとって価値が高いと評価され、2012年(平成24年)7月9日に、県内で2地区目となる、国の『重要伝統的建造物群保存地区』に選定されました。

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伝統的な主屋は江戸末期から昭和戦前期に建てられたものが残っており、その外壁は雨返りを防ぐために下部を板壁、上部を漆喰真壁としており、妻面は壁もしくは妻破風から縦板張りを下ろしています。
屋根は切妻・寄棟・入母屋造が見られ、茅葺の主屋は1棟で、その他は瓦葺となっています。
主屋以外の建築物には、離れや土蔵、納屋、蚕室などがあり、これら附属屋のうち、納屋、蚕室などの妻面は主屋と同様な板張りとするものが多くなっています。


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土居廓中は風雨が強く、台風被害も多い地域であることから、瓦葺きの屋根は風向きによって右瓦と左瓦を巧みに使い分け、大棟の両側で左右を替えて葺くものや、身舎と下屋を替えて葺くものなど様々であり、土居廓中の屋根形式の特徴となっています。

写真提供:安芸市立歴史民俗資料館

重要伝統的建造物群保存地区とは(※1)

1975年(昭和50年)の文化財保護法の改正によって伝統的建造物群保存地区の制度が発足し、城下町、宿場町、門前町全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存が図られるようになりました。
市町村は、伝統的建造物群保存地区を決定し、地区内の保存事業を計画的に進めるため、保存条例に基づき保存計画を定めます。国は市町村からの申出を受けて、我が国にとって価値が高いと判断したものを重要伝統的建造物群保存地区に選定します。
市町村の保存・活用の取組みに対し、文化庁や都道府県教育委員会は指導・助言を行い、また、市町村が行う修理・修景事業、防災設備の設置事業、案内板の設置事業等に対して補助し、税制優遇措置を設ける等の支援を行っています。
2014年(平成26年)12月10日現在、重要伝統的建造物群保存地区は、89市町村で109地区(合計面積約3,770ha)あり、約26,400件の伝統的建造物及び環境物件が特定され保護されています。
→文化庁ホームページはこちら

本件に関するお問い合わせ先

経営企画室 岩田 
Tel: 0569-29-3436
Fax: 0569-28-5891

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