昨今、洋風住宅が増加したことにより、伝統的な和風住宅が減少してきております。
当社は、長年粘土瓦の製造・販売によって日本の住文化に携わって参りましたが、より多くの方々に和風住宅の良さを知っていただきたく、重要伝統的建造物群保存地区(※1)に指定されている、歴史的な集落や町並みをご紹介します。今回は、長野県東御市にあります北国街道「海野宿」をご紹介致します。
北国街道「海野宿」(重要伝統的建造物群保存地区)
海野宿は1625年(寛永2年)に北国街道の宿駅として開設されました。北国街道は、中山道と北陸道を結ぶ重要な街道でした。佐渡で採れた金の輸送、北陸の諸大名の参勤交代のほか、江戸との交通も頻繁で善光寺への参詣客も多くありました。
1742年(寛保2年)の大洪水によって隣接する田中宿が被害を受け、本陣が海野宿へ移されてからは、伝馬屋敷59軒、旅籠23軒と、たいへんな賑わいを呈していました。
明治に入り宿場機能が失われてからは、養蚕の村へと移り変わりました。
海野宿は伝統的な家並みが現在まで保存されていることから、1986年(昭和61年)には「日本の道百選」に、1987年(昭和62年)には「重要伝統的建造物群保存地区」に選定を受けています。
重要伝統的建造物群保存地区とは(※1)
1975年(昭和50年)の文化財保護法の改正によって伝統的建造物群保存地区の制度が発足し、城下町、宿場町、門前町全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存が図られるようになりました。
市町村は、伝統的建造物群保存地区を決定し、地区内の保存事業を計画的に進めるため、保存条例に基づき保存計画を定めます。国は市町村からの申出を受けて、我が国にとって価値が高いと判断したものを重要伝統的建造物群保存地区に選定します。
市町村の保存・活用の取組みに対し、文化庁や都道府県教育委員会は指導・助言を行い、また、市町村が行う修理・修景事業、防災設備の設置事業、案内板の設置事業等に対して補助し、税制優遇措置を設ける等の支援を行っています。
2014年(平成26年)12月10日現在、重要伝統的建造物群保存地区は、89市町村で109地区(合計面積約3,770ha)あり、約26,400件の伝統的建造物及び環境物件が特定され保護されています。
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本件に関するお問い合わせ先
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