1. 住宅着工、4月3.3％減 1年8カ月ぶり減少幅
国土交通省が5月30日発表した4月の新設住宅着工戸数は前年同月に比べ3.3％減の7万5,286戸で、減少幅は前年の住宅エコポイントで伸びた反動で落ち込んだ2012年8月（5.5％減）以来1年8カ月ぶりの大きさだった。減少は2カ月連続。消費増税による駆け込み需要の反動減が響いた。
3.3％の減少幅は前回の消費増税時の97年4月（9.3％減）より小さかった。景気回復による消費者心理の改善や住宅ローン金利の先高観に加え、住宅ローン減税などの施策による後押しが住宅購入意欲を刺激し、景気の落ち込みを緩やかにしたもよう。
持ち家は16.1％減の2万3,799戸と3カ月連続で減少した。マイナス幅はリーマン・ショックの影響で落ち込んでいた09年9月（19.7％減）以来の大きさだった。マンションの減少が響いた分譲住宅は7.8％減の1万9,710戸と3カ月連続のマイナスだった。
一方、貸家は12.0％増の3万1,177戸と14カ月連続で増えた。15年1月の相続税の増税を見据え、貸家で節税しようとする動きが活発だった。